雨宮製糸争議
1886年6月に甲府の雨宮製糸で発生した日本最初の工場労働者の争議。甲府は開港以後急速に製糸業が発達した所で、労働力不足により業者による女子工員争奪が激しかった。また女工の多くは近郊農村からの通勤工であったため、好条件を求めて工場を移動する者も少なくなかった。
これに対し、製糸業者が連合して同業組合を結成、引抜き防止協定による工女の移動の禁止、労働時間の延長、賃金切下げなどを実施した。同工場でも同業組合の規約にそって時間延長(14時間を14時間半に)など労働条件が引下げられた。それに対する不満から女子工員約200人 (115人ともいわれる) が就業を拒否、寺にたてこもりストライキに入った。業者側の若干の譲歩によって解決した。また同様のストライキが甲府の他の製糸工場でも続発した。
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